書名 楽園のカンヴァス
著者 原田 マハ (はらだ まは)
発行 新潮文庫 (2014年) 434頁
定価 本体670円(税別)
永遠を生きる。
いつかピカソに言われたそのひと言が、鼓膜の奥でこだましています。それはまるで、目に見えるひと言、絵のような言葉でした。
私は今日から、永遠を生きる。
たとえルソーが死んでも、私が死んでも、絵の中の私は― 永遠を生きるんだ。
<作品紹介>
実在するフランス人画家アンリ・ルソーが、1910年に描いた作品を巡る美術ミステリー小説。ある絵画が本物かニセモノかを、アメリカ人ティム・ブラウンと日本人オリエ・ハヤカワが鑑定する7日間のストーリー。ルソーという画家は知らなくても、ピカソが登場することで、リアリティ感が増してくる。第25回山本周五郎賞受賞作品。
<もう一言>
美術作品について全く知らない者が読んでも、奥深さをわかりやすく伝えていて、読み応えがあります。この本に出会ったあと、美術館に足を運ぶ自分をちょっと想像できるところが面白い。生徒玄関には、道添宗敬先生から贈られた『想い2019』が掲げられています。もう少しゆっくりと眺めてみようと思いました。